「税金」の役割
「税金」の役割
税金対策を行う前に、しっかりと「税金」のことについて知っておく必要があります。それでは、税金の役割について説明します。
税金の主な役割として、国や地方自治体の経費調達がありますが、それ以外にも次のような役割があります。
1、税を支払う能力は、全ての人が同じとは限りません。資産や所得などの負担能力のある人、要するに、税金の負担能力の高い人に、税金をより多く課し、能力の小さい人には少なくしたり免除したりしています。また、それと共に、社会保障を厚くすることで国民の富の格差を縮めて、社会を安定化させ公平な社会秩序を保つ役割があります。このように税金を利用して、資産や所得の再分配が図られています。
2、好況の時には、所得が増えるため税収が増加し、逆に、不況の時には、所得が減るため税収も減るので、自動的に民間の需要を調節するという、景気の“調整弁”となっています。このことを「自動調節機能」と言います。また、景気を調節させるために、景気の後退時には減税させ、過熱時には増税させるという手段が政府によってとられる場合もあります。
3、税金は、経済政策の1つの手段として役割を担っています。「租税特別措置法」により、税金免除・特別償却の税額控除や早期償却など、また軽減税率などを採用するという減税措置によって、経済政策を強化することができます。
4、輸出を促すために、輸出には減税をしたり、輸入を増加させた業者には税の特典を付与したりという役割もあります。また、国内産業を海外産業から保護するために、外国からの輸入には関税を課しています。
税金の重要な役割を知って、上手に税金対策をしましょう。